育児期間における標準報酬月額
《問題》※〇か✕で答えてください 【厚生年金保険法】
厚生年金保険法第26条に規定する3歳に満たない子を養育する被保険者等の標準報酬月額の特例が適用される場合には、老齢厚生年金の額の計算のみならず、保険料額の計算にあたっても、実際の標準報酬月額ではなく、従前標準報酬月額が用いられる。
《解答》
✕
保険料額の計算にあたっては、本特例は適用されない。
《解説》
「3歳に満たない子を養育する~」が出たらまず思い出す3点
このフレーズが出てきたら、次の3つをセットで思い浮かべてください。
① 育児休業等中の保険料免除
② 育児休業等終了時改定
③ 育児期間における従前標準報酬月額のみなし措置
これらはすべて、育児をする被保険者への配慮規定です。
対象となるのは、「3歳に満たない子を養育する被保険者」です。
①・②と③の決定的な違い
①・②の共通点
-
目的:保険料負担の軽減
-
規定:健康保険法、厚生年金保険法
👉 「今の負担」を軽くする制度
③の特徴
👉 「将来の年金」を守る制度
今回の問題のポイント
今回の問題は、③の制度に関してです。
育児休業に入ると、通常は給与が下がります。
そこで③では、
従前の標準報酬月額を用いる
という措置が取られています。
これはつまり、
「低くなった給与」ではなく「高かった時の金額」を使う
ということです。
なぜ「保険料の額」には適用されないのか?
③が適用されるのは、
-
✅ 老齢厚生年金の額(将来の給付)
-
❌ 保険料の額(現在の負担)
です。
もし保険料の計算にも従前標準報酬月額(=高い金額)が使われると、
育児中なのに保険料負担が増えることになってしまいます。
👉 それは「配慮規定」として逆効果ですよね。
したがって、
「保険料の額にも従前標準報酬月額を用いる」→ ✕
となります。
混同しやすいからこそ整理が重要
健康保険法と厚生年金保険法は、
- 対象者が同じ(会社に雇用される被保険者)
- 制度設計が似ている
という理由から、論点が混ざりやすいのが特徴です。
今回のテーマは、まさにその典型です。
まとめ(試験対策)
「3歳に満たない子を養育する~」ときたら、
1️⃣ ①・② → 両法共通/保険料負担の軽減
2️⃣ ③ → 厚生年金のみ/将来の給付額を守る
この切り分けをまず行い、
「今の負担」か「将来の給付」か
どちらの話なのかを意識して判断しましょう。

ここを整理できていれば、
ひっかけ問題にも落ち着いて対応できます 👍