【ワンポイントレッスン】~「療養の給付」の実施機関~
《問題》※〇か✕で答えてください 【健康保険法】
健康保険組合である保険者が解説する病院(健康保険組合直営医療機関)から療養の給付を受ける場合は、原則として一部負担金の支払は不要であるが、規約で定めるところにより、保険医療機関にて療養の給付を受ける場合に支払う一部負担金の額の範囲内において、一部負担金を支払わせることができるものとされる。
《解答》
〇
《解説》
まずは基本を確認しておきましょう。
■ 「療養の給付」とは?
「療養の給付」とは、健康保険法における最も一般的で代表的な給付です。病気やけがをした際に病院で診察や治療を受けることがありますが、まさにあれが「療養の給付」に当たります。なお、給付とはいってもお金が支給されるわけではなく、診察や治療といった現物給付が行われます。
そして、この「療養の給付」を実施する機関を「保険医療機関」と呼びます。いわゆる通常の病院です。したがって、厚生労働大臣から「保険医療機関」としての指定を受けていない病院では「療養の給付」を実施できず、そのような病院を利用した場合は全額自己負担となります。
さらに、保険医療機関で診察や治療(=療養の給付)を受ける際には、患者(被保険者・被扶養者)が一部費用を負担します。これを「一部負担金」と言い、通常は6歳以下や70歳以上を除いて3割負担です。
ここからが本題です。
実は、通常の「保険医療機関」以外にも、「療養の給付」を実施できる機関が2つあります。それが次の2つです。
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特定の保険者が管掌する被保険者に対して診療または調剤を行う病院・診療所・薬局で、その保険者が指定したもの
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健康保険組合(保険者)が自ら開設する病院・診療所・薬局
しかし、この2つには「◯◯病院」といった一般的な呼び名がありません。そのため、覚えにくさにつながっていると感じています。そこで、本記事では覚えやすいように、①を「特定病院」、②を「組合開設病院」と呼ぶことにします。
※テキストによって呼び名が異なる場合もあるため、使用している教材に記載があればそれを使っても問題ありません。
■ ざっくりしたイメージ
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特定病院…大企業が外部の医療機関と契約し、従業員の診療を受けられるようにした病院
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組合開設病院…大企業が自ら開設した病院
頻出論点:特徴の違いと比較
「特定病院」や「組合開設病院」の特徴、また「保険医療機関」との違いは、試験でも非常に頻出です。しかしながら、いざ問題を解こうとすると「え、どっちだっけ?」となりがちです (∵`)
特に、「対象となる被保険者・被扶養者の範囲」や「一部負担金の扱い」が問われることが多いので、ここをしっかり整理しましょう。
対象となる「被保険者・被扶養者」
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保険医療機関
→ 保険者を問わず、すべての被保険者・被扶養者が対象。 -
特定病院・組合開設病院
→ 特定の保険者の管掌する被保険者・被扶養者のみが対象。
「一部負担金」の規定
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保険医療機関
→ 先ほど説明したとおり、3割など一定割合の一部負担金を徴収。 -
特定病院
→ 保険医療機関と同様に一定割合で徴収。ただし、規約で徴収しないことも可能。 -
組合開設病院
→ 原則として一部負担金を徴収しない。ただし、規約で徴収することは可能。
この違いがよく出題されるポイントです。そのたびに「どっちだったっけ?」となりやすいため、まずは「特定病院」「組合開設病院」という名前を確定させてしまうところから始めましょう!
最後に、下のまとめ表を活用して、ぜひこの論点を得意分野にしていきましょう (^-^)


