【ワンポイントレッスン】~死亡の推定~
《問題》※〇か✕で答えてください 【労働者災害補償保険法】
船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった際、現にその船舶に乗っていた労働者若しくは船舶に乗っていてその船舶の航行中に行方不明となった労働者の生死が3ヵ月間わからない場合又はこれらの労働者の死亡が3ヵ月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族補償給付、葬祭料、複数事業労働者遺族給付、複数事業労働者葬祭給付、遺族給付及び葬祭給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった日又は労働者が行方不明となった日に、当該労働者は、死亡した者と推定する。
《解答》
✕
本肢の死亡の推定の規定については、複数業務要因災害に関する保険給付は対象とされていない。したがって「遺族補償給付、葬祭料、複数事業労働者遺族給付、複数事業労働者葬祭給付、遺族給付及び葬祭給付」について、正しくは「遺族補償給付、葬祭料、遺族給付及び葬祭給付」である。
《解説》
皆さん、「死亡の推定」についての問題が出ると、ラッキー!と思いませんか?
しかし油断してはいけません。「死亡の推定」についての問題を見たら、逆に気を引き締めた方が良いです。なぜなら、論点が単純な分、意外と細かいところで引っかけてくるからです。今回の問題はまさにそれで、私も直前期において間違えました。
問題文も解答も長ったらしい文章で一見わかりづらいのですが、要するに、死亡の推定の規定は「業務災害」と「通勤災害」に関する保険給付を対象としており、「複数事業要因災害」は対象としていないということです。

給付の名称が長いですが、落ち着いて分解してみると「業務災害」「通勤災害」「複数事業要因災害」の3つの給付だとわかります。
そのうち「複数事業要因災害」を対象としていないのは、よく考えると当然です。なぜなら、「複数事業要因災害」に対する給付は2か所以上で働くことによる長時間労働が原因で過労死したり、精神障害になったりすることに対する補償なので、船舶の沈没とか、関係ないですよね(-_-;)
ただ、今回のように問題文でそれっぽく出されると、それぞれの給付の名前が長いことも相まって見逃してしまい、逆に「3ヵ月以内」とか「推定される」に注目してしまい、〇としてしまうのかと思います。ついつい面倒な部分からは目を背け、簡単な論点で片付けようとしてしまう気持ち、よくわかります(笑)
ちなみに「葬祭料」は業務災害の場合「葬祭料」ですが、通勤災害と複数業務要因災害の場合「葬祭給付」と呼びます。選択式で問われる可能性があるので念のため確認しておきましょう!
とにかく「死亡の推定」の問題が出たら、一旦落ち着いてください。ラッキー!と思わず、逆に気を引き締めてください。

