【ワンポイントレッスン】~目的条文~
《問題》※〇か✕で答えてください 【労働契約法】
労働契約法第1条では、「労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。」とされている。
《解答》
〇
《解説》
「労働契約法」の目的条文です。問題の答えはそのまま〇です。が、まずは労働法における労働契約法の位置づけを確認しておく必要があります。下の図をご覧ください。

まず最初にビックリすることとして、法律の中には違反しても処罰されない法律があるということです。
ある程度勉強されている方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私は最初けっこうビックリしました(^^;
今回の問題で取り上げた「労働契約法」は個別の労働関係の安定に資するため、民事的なルールを定めたものです。労働者よりも使用者の立場が上になってしまいがちなため、あくまで対等な立場で労働契約を結ぶことができるように定めました。
基本的には「契約」というものは双方の合意のもとで自由に行われるべきものです。そこには国家権力は介入しません。民事不介入というやつです。「労働基準法」が労働条件の最低基準を定めて労働者を保護し、違反に対する罰則を設けて違反を厳格に抑止しているのに対し、「労働契約法」はあくまで労使間のルールを定めたものであり、罰則もないため、仮に使用者が違反しても労働者は裁判を起こして霜害賠償請求するなど、自分の身は自分で守る必要があるのです。
このように、全体の枠組みを最初に抑えてから内容の詳細に入っていくだけで、それぞれの法律の学習が飛躍的に効率化します。これはもちろん、社会保険科目にも当てはまりますし、それぞれの科目単体にも当てはまります。
社労士試験における典型的な失敗パターン、それは「木を見て森を見ず」です。一歩引いて眺める癖をつけましょう。
ところで、本試験において目的条文に関する問題は、選択式でも択一式でも頻出です。目的条文の中には似たようなものも多く、苦手とする受験生は多いです。なので今回は、目的条文を暗記するための秘策を特別にお教えします。
目的条文は基本的にその法律を学習する際、テキストの一番最初に出てきますが、そのタイミングでは非常にふわっとした抽象的なものに見えます。なので、いきなり暗記しようと思ってはいけません。時間の無駄です。最初はなんとなく意味合いを理解したら、先へ進みましょう。その法律の中身を一通り学習した後に目的条文を復習すると、ようやく「目的条文のこの部分はこのことを言っていたのか!」というように、目的条文が具体的に理解できます。そこまでくれば目的条文中の一語一句を具体的にイメージしながら暗記できるので、効率的に覚えられます。
目的条文は「最初はさらっと、最後に暗記」です(^^)

